デザインに立体感や奥行きを加えたいとき、影(シャドウ)をつけてみましょう。Canvaでは図形に対して簡単に影をつけることができ、デザイン全体の印象をグッと引き締められます。
この記事では、初心者でも迷わずできるように、Canvaで図形に影をつける基本的な操作方法を解説します。影の調整ポイントにも触れるので、影の使い方をマスターしてデザインをより魅力的に仕上げましょう。
Canvaで影をつけると何が変わる?
Canvaで図形や文字に影をつけると、デザインの印象が大きく変わり、以下のような効果が得られます。
- 立体感と奥行きが加わる
フラットな図形に影をつけることで、画面に深みが生まれ、よりリアルで見やすいデザインになります。 - 重要な部分が強調される
影によって対象が背景から際立つため、目立たせたい要素に自然と視線が集まります。 - デザインに動きやリズムが生まれる
影の向きやぼかし具合を変えることで、軽やかさや力強さなど、多彩な雰囲気を演出できます。 - 視覚的なバランスが整う
適度な影は要素同士の距離感をはっきりさせ、全体のレイアウトを整える役割も果たします。
影は単なる装飾として使うだけでなく、デザインの見やすさ・伝わりやすさを高めることにもつながります。
Canvaで図形に影をつける基本手順
Canvaでは、数ステップで影の種類や強さを調整できます。ここでは、Canvaで図形に影をつける基本手順を解説します。
影をつけたい図形を選択する
影をつける第一歩は、Canva上で対象となる図形をしっかり選択することです。デザイン画面内で影をつけたい図形をクリックし、図形の周りに編集用の枠線やハンドル(小さな丸や四角)が表示されるので選択します。
複数の図形が重なっている場合は、選択ツールを使ったりレイヤーを調整したりして、目的の図形を確実に選びましょう。
「効果」タブの「シャドウ」を選ぶ
図形を選択したら、画面上部のメニューから「効果」タブをクリックします。「効果」タブ内には、図形やテキストに適用できるさまざまなスタイルやエフェクトが一覧で表示されるので他を検討してもよいでしょう。
「シャドウ(影)」の項目を探してクリックすると、選択中の図形に影効果が適用されます。図形に奥行きや立体感をプラスする代表的な効果で、簡単にデザインの印象を引き締められます。
各種設定(ぼかし・透明度・角度・色)を調整する
「シャドウ」効果を適用した後は、影の見え方を細かくカスタマイズできます。Canvaでは以下のような設定が可能です。
- ぼかし(ぼかしの強さ)
影の輪郭のぼやけ具合を調整します。数値を上げると影が柔らかく広がり、数値を下げるとシャープな影になります。 - 透明度(不透明度)
影の濃さを変えられます。透明度を下げると影が薄くなり、自然な仕上がりに。高くすると影が濃く際立ちます。 - 角度(方向)
影がどの方向に落ちるかを設定します。影の角度を変えることで、光源の位置を表現し、立体感を調整できます。 - 色
影の色も自由に変更可能です。黒だけでなく、グレーやカラフルな色を使うことで、デザインの雰囲気に合わせた効果が出せます。
設定を組み合わせて調整することで、デザインの目的やスタイルにぴったり合う影を作り出せます。細かく調整して、よりプロフェッショナルな仕上がりを目指しましょう。
Canvaで使える影の種類と違い
Canvaで使える影には、以下3つの種類があります。
影の種類 | 特徴 | 使いどころ |
ドロップシャドウ | 図形や文字の後ろに落ちる影 | 立体感や奥行きを出したいとき |
グロー | 図形や文字の周囲に追加する柔らかな影 | 柔らかく幻想的な雰囲気を演出したいとき |
アウトライン | 図形や文字の輪郭を強調する影 | 輪郭をはっきりさせたいとき |
影の種類を理解し上手に活用することで、より魅力的でプロフェッショナルな仕上がりになります。以下でそれぞれの特徴を詳しく解説します。
ドロップシャドウ
ドロップシャドウは、対象の図形やテキストの背面に影を落とすことで、浮き上がっているような立体感や奥行きを表現する手法です。
図形のすぐ後ろに影を作るため、物理的に光が当たっているかのようなリアルな印象を与えます。影の方向(光源の位置)を変えることで、デザイン全体の印象をコントロールすることも可能です。
ボタンやアイコンを背景から目立たせたいときや、デザイン全体の立体感や視覚的なメリハリを強調したいときに活用しましょう。
グロー
グローは、図形や文字の周囲に発光しているような光の輪(ぼんやりとした輝き)を付ける効果です。光がふわっと広がることで、柔らかく幻想的な印象をデザインに与えます。
図形やテキストの縁から光がにじみ出ているような効果になる他、影のような黒い色にすれば図形全体を浮き上がらせる効果を発揮します。発光の色を自由に選べるため、白やパステルカラーのほか、鮮やかな色でアクセントをつけることも可能です。
アウトライン
アウトラインは、図形や文字の外側に線(輪郭)をつける効果です。対象の輪郭をはっきりと際立たせ、視認性を高める役割があります。
図形やテキストの周囲に太さや色を変えた線をつけることで、背景からくっきり浮き上がらせるのがポイントです。細い線でさりげなくアクセントをつけたり、太い線で力強い印象を与えたりできます。
テキストの読みやすさを向上させたいときや、ロゴやアイコンの輪郭をはっきりさせたいときに活用しましょう。
図形に自然な影をつけるためのコツ
図形に自然な影をつけるには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。影の色や透明度、ぼかし具合、角度などをバランスよく調整することで、リアルで立体感のある仕上がりになります。ここでは、デザインをより自然に見せるための基本的なコツをご紹介します。
色と背景とのコントラストを意識する
影を自然に見せるためには、影の色と背景色のコントラストをしっかり意識することが重要です。反対に、影が背景に溶け込みすぎると見えづらくなり、逆にコントラストが強すぎると不自然に浮いてしまうことがあるので注意しましょう。
背景が明るい場合は、影はやや濃いめの色を選び、しっかり存在感を出すのがおすすめです。背景が暗い場合は、薄めの影や色味を変えた影を使い、柔らかい印象でまとめましょう。「背景が暖色系の背景なら暖色系の影を使う」など、色のトーンを合わせるのもおすすめです。
過度な影は避ける
影をつけるとデザインに深みや立体感が生まれますが、やりすぎると逆効果になることもあります。過度に強い影や多用された影は、デザイン全体を重く、ゴチャゴチャした印象にしてしまうことがあります。
影の透明度やぼかしを適度に調整することで、自然で軽やかな印象を保ちましょう。複数の要素に強い影をつけすぎないように注意し、ポイントを絞って影を使うのが効果的です。
まとめ
Canvaで図形に影をつけると、デザインに立体感や深みが加わり、より魅力的に仕上がります。Canvaでは、基本的な影の付け方からぼかし・透明度・色の調整まで細かくカスタマイズできるので、自分の理想に合わせて使いましょう。
また、影の種類や設定のコツを押さえることで、自然でプロフェッショナルな仕上がりを実現できます。今回の方法を活用して、オリジナルデザインをワンランクアップさせてみてください。
Canva図形に関する重要用語
用語 | 説明 |
Canva | オーストラリア発の、オンラインで利用できるグラフィックデザインツール。 |
ドロップシャドウ | 図形や文字の後ろに落ちる影 |
グロー | 図形や文字の周囲に追加する柔らかな影 |
アウトライン | 図形や文字の輪郭を強調する影 |