「Canva」は手軽に使える無料のデザインツールとして有名であり、AIで収集・分析したデータを「Canva」上でグラフ化・資料化できます。「Canva」にはAI機能が搭載されていて、特に生成AI分野に強みがあるので、グラフ・テキスト・音楽・画像をデータから生成してもらうのもよいでしょう。
本記事では、Canva AIデータの概要を解説しながら、効果的な使い方と分析方法を紹介します。
Canva AIデータとは?
まずは、Canva AIデータの概要や特徴について解説します。
Canva AIデータの概要
Canva AIデータとは、Canvaプラットフォーム内で人工知能(AI)を活用して生成・処理・管理されるデータのことを指します。
例えば「AI生成画像データ」の場合、Canvaの「Magic Media」機能などを使用することにより、テキストプロンプトから画像生成できるなどクリエイティブ作業を簡略化します。「AIによるデザイン分析データ」ではユーザーのデータ収集しながら好みのデザイン傾向や改善案を把握できたり、「AIによるデザイン調整データ」ではAIがデザインのレイアウト・配色・フォントなどを自動的に調整してくれたりします。
いずれも効率的かつ創造的な作業を支援する機能であり、作業の時間短縮に貢献します。手軽にAIを使いたい人はもちろん、日常的にCanvaを使っていてAIにデータを蓄積しながら進めたい人も活用してみましょう。
AIを活用したデザインの最適化とは?
AIを活用したデザインの最適化とは、人工知能(AI)技術を用いて、デザインの品質と効果を向上させることを指します。
例えば、デザインテンプレートの提案自動化ができれば、膨大なテンプレートから自分好みのものを選んだり、ゼロからデザインを作り上げたりする必要がなくなります。同様に、素材を自動提案してくれるAIを活用することで、都度フリー素材から理想に近いものを選定したり、フォントを試しながら確定させたりする手間も省けるでしょう。
他にも、デザインがターゲット層にフィットするか自動判定してもらう、アクセシビリティの高いランディングページになっているか確認してもらう、などフレキシブルなシーンで使える機能です。デザインの効果測定などもできるので、今後更なる活用が期待されています。
Canva AIデータの特徴
ここでは、Canva AIデータの特徴を解説します。Canva AIデータでどのようなことができるのか知りたいときに、以下をご参考ください。
デザインパフォーマンスの可視化
Canva AIデータを使うことで、デザインパフォーマンスの可視化が可能です。作成したデザインがどれだけ効果を発揮しているか、数字やグラフで可視化できるので、改善するべきポイントがわかります。
例えば「30代女性」をターゲットとしたWebサイトに、今のデザインが最適かどうかわかれば、離脱率を防げます。フォント・色合い・画像点数・画面遷移のしやすさなど、複合的な観点でデザインパフォーマンスを可視化できれば、デザインの問題点も把握しやすくなるでしょう。
自動分析機能
Canva AIデータの自動分析機能を使うことで、デザインの配色・構図・フォントなどを分析できるようになります。例えば、コントラスト比が低い場合に警告を表示したり、フォント選択による文字化けや置換ミスが発生している場合に警告を出したりできるので、見落としを防げます。
また、最適な画像。イラスト・フォントなどの素材を提案してくれるため、素材探しにかかる時間を削減し、より効率的にデザインを作成できるのもポイントです。
効率的なデザイン改善
Canva AIデータは、効率的なデザイン改善にも役立ちます。AIによるデザイン分析と改善提案機能を活用し、デザインの配色・構図・フォントなどを最適化できるので、見づらいデザインになることもありません。安っぽいデザインから脱却したいときや、よりプロっぽさを演出したいときにも便利です。
また、デザイン変更後のパフォーマンスを測定するなど複数の機能を合わせ使いすることで、より効果的な使い方もできます。都度デザインをブラッシュアップしたいときや、妥協しないデザイン案にしたいときに活用してもよいでしょう。
Canva AIデータの効果的な使い方
次に、Canva AIデータの効果的な使い方を紹介します。以下のような活用を意識することで、Canva AIデータのポテンシャルを発揮しやすくなるので活用してみましょう。
Canva Proのブランドキット機能
Canva Proのブランドキット機能とは、ブランドの視覚的な一貫性を保ち、デザイン作業を効率化するための追加オプションです。ブランドのロゴ、カラーパレット、フォントなどを一箇所に保存できるようになり、別資料を作る際でもゼロから作成し直す必要がなくなります。つまり、自社オリジナルのデザインテンプレートを大量に保管できるような機能に近く、デザイン作成の時間を大幅に短縮できるのが魅力です。
ただし、Canva Proのブランドキット機能は有料版でのみ利用できます。無料版のCanvaでは、ブランドキット機能は利用できない点に注意しましょう。ブランドロゴの登録・ブランドカラーパレットの作成・ブランドフォントの登録などをしたいときや、複数のブランドキットを作成しておきたいときに有効です。
デザインのABテスト
ABテストとは、2つ以上のパターンを用意し、それぞれのパフォーマンスを比較しながら採用するモデルを決定する手法です。プロダクト開発やテキスト作成など多くの現場で使われる手法ですが、デザイン考案のシーンでも使われています。
例えばWebサイトのA案とB案を作成し、Canva AIデータで効果検証していくことで、どちらがよりデザイン面で優れている草案なのか可視化できます。もちろん、AI判定だけでなく「各パターンをランダムにユーザーに表示し、パフォーマンスを測定する」などリアル要素の強い判定もできるので、シーンを選ばず使えるでしょう。
ABテストは、客観的なデータに基づいてデザインを改善したいときに役立ちます。リスクを最小限に抑えながらデザインの最適化を図れる手法でもあるので、ぜひ活用してみましょう。
効率的なフィードバックと改善
Canva AIデータはデザイン作成業務を効率化するだけでなく、フィードバックと改善のプロセスを大きく変革するのに役立ちます。配色・構図・フォントなどを自動的に評価し、改善点を提案してくれるので、実務だけでなく社内会議での提案にも便利なのがポイントです。
場合によってはデザインコンサルティングのような形式で使うこともでき、客観的な視点からのフィードバックを素早く得られる強みを最大限活かせるでしょう。
まとめ
Canva AIデータは、Canvaプラットフォーム内でAIを活用して生成・処理されるデータであり、デザインプロセスの効率化や改善案の自動提案に役立ちます。AIの分析に基づいた提案を活用し、デザインの質と効率を向上できるので、方向性がブレそうなときこそ活用してみてはいかがでしょうか。
Canva AIデータに関する重要用語
用語 | 説明 |
Canva | オーストラリア発の、オンラインで利用できるグラフィックデザインツール。 |
Canva AI | デザインツール「Canva」に搭載された様々なAI機能。 |
Magic Media | 生成してほしい画像の特徴を入力し、テキストから画像を自動生成する機能。「Text-to-image」ボタンから実行できる。 |
ブランドキット機能 | ブランドの視覚的な一貫性を保ち、デザイン作業を効率化するためのCanva追加オプション。 |