Canvaの生成AIはデザイン作成に役立つ便利なツールですが、商用利用する場合はいくつか注意点があります。利用規約に従って使用したり、著作権に配慮したりしないと、思わぬトラブルに発展するかもしれません。SNS上でのバッシングや顧客離れにつながる恐れもあるので、十分留意しておきましょう。

本記事では、Canvaの生成AIに関する利用規約や商用利用する際の注意点まで、幅広く解説します。

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Canvaの生成AIとは?

Canvaの生成AIとは、デザイン作成プラットフォーム「Canva」に搭載された人工知能(AI)機能です。テキスト入力・画像作成・テンプレート編集、デザインの自動調整など、多彩な作業をAIが代替してくれます。その他、キーワードとスタイルの組み合わせによって多様なバリエーションの画像を生成するなど、フレキシブルな使い方も可能です。

Canvaに生成AIが搭載されたことで、デザインの知識や経験がないユーザーでも、プロ並みのコンテンツを作成できるようになりました。より効率的にデザインするためのツールとしても活用されていて、今後も機能の拡大に期待が寄せられています。

Canvaの生成AIは商用利用可能?

canva 生成ai 商用利用

結論からお伝えすると、Canvaの生成AIは商用利用可能です。商用利用とは、作成したコンテンツや素材を、金銭的な利益を得る目的で使用する行為です。ここでは、Canvaの生成AIに関する商用利用について解説します。

Canvaの公式利用規約を解説

Canvaの公式利用規約では、生成AIを使って作成したコンテンツについて、商用利用を禁止するなど明確な文言が記載されていません。「ユーザーがCanvaを使用して作成したデザインの著作権は、基本的にユーザーに帰属する」とされていて、原則として商用利用も可能です。

ただし、AIによって生成された画像やテキストを編集・加工せずそのまま使う場合や、使う素材によっては商用利用が禁止されている場合があるので注意しましょう。素材・テンプレートを全て自由に商用利用してよいというわけではなく、あくまでも「自由に使ってよいのは自分で作った素材(編集・加工した素材を含む)のみ」と覚えておきましょう。

無料プランとPro(有料)プランの違い

Canvaには無料プランとPro(有料)プランがありますが、それぞれ細かな規約が異なるので事前に理解しておきましょう。

【無料プラン】

  • 無料テンプレート・無料素材はそのまま商用利用可能
  • 有料テンプレート・有料素材にはCanvaの透かしロゴが入る

【Pro(有料)プラン】

  • 有料テンプレート・有料素材にCanvaの透かしロゴが入らない
  • 一部の素材は別途使用許可が必要

つまり、無料プランで使えるテンプレートや素材であれば、原則商用利用が可能です。一方、Pro(有料)プランで使えるテンプレートや素材のなかには、名前や商標の別途使用許可が必要なものがあるので注意しましょう。

商用利用できる範囲と制限

Canvaで「商用利用できる」とされているテンプレート・素材であっても、最小限の商用利用を認められているに過ぎません。例えば、以下のようなシーンであればCanvaのテンプレート・素材をそのまま商用利用できます。

  1. 個人・法人のホームページやSNS投稿への利用
  2. 名刺や販促物への利用
  3. 真っ白なキャンバスから作ったオリジナルのテンプレート
  4. グッズとしての販売
  5. プレゼンテーションや営業資料への利用
  6. 広告やマーケティングキャンペーンへの利用
  7. AI生成コンテンツの利用

反対に、以下のようなシーンではCanvaのテンプレート・素材を商用利用することはできません。

  1. 無加工の状態のCanva素材・テンプレート
  2. Canvaで制作したデザインの商標登録
  3. メディア・CM動画でのオーディオ素材の利用
  4. ストックフォトやテンプレートサイトでの販売
  5. LINEスタンプや電子データとしての販売
  6. 商標やブランド名を使用したデザイン

つまり、TVCMなど不特定多数の人に見せるための広告や、著作物やデータなどを本来の目的以外で利用する「二次利用」は禁止されています。その他、Canvaで生成したテンプレートや素材を販売品に使う行為も禁止です。

Canvaの生成AIを活用する具体的な方法

canva 生成ai 商用利用

ここでは、Canvaの生成AIを活用する具体的な方法を解説します。以下の活用法であれば商用利用に該当することもなく、Canvaのテンプレートや素材も利用可能です。

AI画像をブログやSNS投稿に活用する

AI画像をブログやSNS投稿に活用する場合であれば、商用利用の禁止に該当しません。例えば、ブログ記事の内容をイメージした画像を生成し、アイキャッチ画像として利用する方法があります。よりわかりやすく記事内容を伝えられる他、視覚的なインパクトも与えられるので読者の記憶に残るコンテンツになるでしょう。

その他、SNS投稿のテーマや内容に合わせた画像を生成して投稿に利用したり、SNS用のアイコンとして使ったりする方法もあります。投稿するSNSの特性に合わせて画像のサイズやスタイルを調整することもでき、フレキシブルな活用が広がります。

AIを使ったプレゼン資料やチラシ作成

AIを使ったプレゼン資料やチラシ作成も、Canvaの得意分野です。AIを活用することで、プレゼン資料やチラシ作成にかかる時間と労力を大幅に削減できるようになった他、より魅力的で効果的な成果物も作成可能になりました。テキスト・画像生成・デザインレイアウトの自動調整など、豊富な機能で表現力を高められるからこそ、Aiを積極的に活用していきましょう。

特にプレゼン資料の場合、Canvaで生成した内容をそのまま無加工で使うことはほとんどありません。既存のテンプレートや素材を配置しつつ自社オリジナルの資料にしていくため、利用も問題ないとされています。

企業のマーケティング戦略への応用

例えば、ブログ記事・SNS投稿・広告コピーなどのテキストコンテンツをAIで自動生成し、コンテンツ制作の効率化と多様化を図ることも可能です。その他、商品画像・広告バナー・動画コンテンツなどのビジュアルコンテンツを生成し、視覚的な訴求力を高めてもよいでしょう。

テレビ・ラジオ・雑誌など従来型のメディアでCanvaの生成AIコンテンツを使うことは禁止されていますが、Web広告・SNS広告・動画広告等での利用は制限されていません。チャットボットやバーチャルアシスタントへの転用なども検討しつつ、自社の効率化を図りましょう。

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まとめ

Canvaで作成されたデザインは、基本的に無料プラン・有料プランに関係なく商用利用が可能です。ただし、デザイン内で使用する素材やテンプレートの扱いに関しては、商用利用に必要な条件が設けられているケースがあるので注意しましょう。著作権・商標権の申請が必要な利用は避ける他、二次利用などトラブルに発展しやすい利用も避けておくのが無難です。

Canva生成AI商用利用に関する重要用語

用語説明
Canvaオーストラリア発の、オンラインで利用できるグラフィックデザインツール。
Canva AIデザインツール「Canva」に搭載された様々なAI機能。
商用利用作成したコンテンツや素材を、金銭的な利益を得る目的で使用する行為。
二次利用ある目的で作成または取得したコンテンツや素材を、当初の目的とは異なる別の目的で使用する行為。