SUM関数とは、引数で指定したセルもしくはセルの範囲内にある数値の合計を計算する関数です。売上額の合計値、参加者の合計人数、倉庫内にある在庫商品の数など、数値を合算したいときに便利です。

今回は、SUM関数の活用法や用途を解説します。いくつか具体例を提示しながら解説するので、日々の業務に役立てましょう。

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ExcelのSUM関数で数値を合計する方法

excel 合計 関数

まずは、SUM関数で数値を合計する際の基本的な使い方を解説します。

セルをひとつずつ選択して数値を合計する

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【1】セルをひとつずつ選択して数値を合計したいときは、「=SUM(B2,B3,B4,B5)」と入力します。「B2、B3、B4、B5の値全てを合計する」という意味になります。

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【2】SUM関数を入力したセルの値が「115」となり、計算が完了します。

セル範囲を指定して数値を合計する

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【1】セル範囲を指定して数値を合計したいときは、「=SUM(B2:B16)」と入力します。「B2からB16までの範囲にある数値を全て合計する」という意味になります。

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【2】SUM関数を入力したセルの値が「533」となり、計算が完了します。

複数のセル範囲を指定して数値を合計する

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【1】複数のセル範囲を指定して合計を求めたいときは、「=SUM(B2:B7+B11:B16)」と入力します。「B2からB16までの範囲にある数値と、B11からB16までの範囲にある数値を全て合計する」という意味になります。

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【2】SUM関数を入力したセルの値が「395」となり、計算が完了します。

条件を満たす数値だけを合計するSUMIF関数

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【1】SUMIF関数とは、指定した条件を満たす範囲内の値を合計する関数です。一定条件を満たすセルだけ合計したい場合、ひとつずつのセルを目視しながらクリック選択する必要をなくせるため便利です。「=SUMIF(範囲, 検索条件, 合計範囲)」を基本構文として入力していきます。

条件を満たす数値だけを合計したいときは、「=SUMIF(B2:B16,”B”,C2:C16)」と入力します。「B2からB16までの範囲においてBと入力されているものの数値をC2からC16の範囲で選択し、合計する」という意味になります。

数値が入力されたセルを自動的に合計するオートSUM機能

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【1】オートSUM機能とは、一方向に並んだセル内の数値の合計(SUM値)を自動的に算出する機能のことです。ボタン1つで集計を自動化できる機能であり、上記のように既にSUM関数を使った計算が完了していても、指定範囲にあるセルの値が変わったときは自動で再計算します。

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【2】例えばB16のセルが5,000に変えたいとき、B16のセルを5,000と入力しなおすだけでSUM関数で示した合計値も自動で再計算されます。

Excelにおける合計関数のトラブルシューティング

excel 合計 関数

Excelにおける合計関数を使っていると、想定通りの結果にならなかったり関数がエラーになってしまったりすることがあります。ここではトラブルシューティングとして、エラーの原因や対処法を解説します。

SUM関数がエラーになってしまう主な原因は、以下の通りです。

  1. SUM関数の数値が間違っている
  2. エラーを含むセルを参照している

以下で詳しく解説します。

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本来であれば「=SUM(B2:B16)と入力してB2からB16までの範囲ある合計値を算出したいにも関わらず、「;(半角コロン)」を忘れて範囲を指定した場合、「#NAME?」とエラー記号が返されます。

「#NAME?」は構文内で何かを修正する必要があることを示すエラー記号であり、主に数式名に入力ミスがあるときに表示されます。数式名だけでなく、今回のように範囲指定やセル指定に問題があるときにも使われます。

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「=SUM(B5+B6+B7)」と入力してB5・B6・B7の合計値を求めたいとき、誤入力で「=SUM(B5)+B6+B7+」と最後の「+」をひとつ多く入力したり「()」の位置がおかしかったり、ミスがあると正しい数値が表示されません。

ただし、軽微なミスであればExcelが自動判定して「数式に入力エラーが見つかりました。これを次のように修正しようとしています」とポップアップが表示されます。「この修正に同意しますか?」と聞かれるので、数式を確認して問題なければ「はい」をクリックしましょう。正しい数値で表示されるSUM関数に自動修正してくれます。

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関数の数式に問題がなくても、参照しているセルにエラーが含まれている場合、SUM関数の計算結果もエラーになってしまいます。上記ではB10セルが「#VALUE!」となっているため、結果も「#VALUE!」と表示されています。

「#VALUE!」とは、入力した数式または参照先のセルに問題がある場合に返されるエラー記号です。SUM関数で計算する元データに不適切な値が入っていると表示されやすいため、数式だけでなく内容もチェックして修正しましょう。

よくある質問

ExcelのSUM関数に関して「よくある質問」を紹介します。

Excelで項目ごとに合計を求める関数は?

Excelで項目ごとに合計を求めたい場合、SUMIF関数を使うのが便利です。

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SUMIF関数であれば、指定した条件を満たす範囲内の値を合計できます。「Aの合計」を求めるセルには「=SUMIF(B1:B15,”A”,C1:C15)」、「Bの合計」を求めるセルには「=SUMIF(B2:B16,”B”,C2:C16)」、「Cの合計」を求めるセルには「=SUMIF(B3:B17,”C”,C3:C17)」を入力することで、種別ごとの合計値がわかります。

Excelで関数で出した数字を合計するには?

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SUM関数やSUMIF関数で算出した数字を、再度合計することも可能です。例えば、項目ごとに合計を求め、項目ごとの数値を全て合計した値がほしいときは、「全体の合計」を求めるセルでSUM関数「=SUM(F5:F7)」を入力します。

F5からF7の数値を変えた場合に自動で再計算されることはもちろん、F列の元データであるC列の数値が変わった場合も自動で再計算されるため便利です。

まとめ

SUM関数はExcelでの使用頻度が高い基本的な関数であり、値の合計を求めるときに活用できます。SUM関数が使えると電卓や手計算で数値を足す必要がなくなる他、元データとなる数値に変更があっても自動計算してくれるので上手に使っていきましょう。

また、SUMIF関数を使えば指定条件に合致するセルの数値のみ合算することも可能です。売上額や合計人数などを自動計算したいときに活用しやすく、業務効率化にも貢献します。

Excel合計関数に関する重要用語

用語説明
SUM関数引数で指定したセルもしくはセルの範囲内にある数値の合計を計算する関数。
SUMIF関数指定した条件を満たす範囲内の値を合計する関数。
オートSUM機能一方向に並んだセル内の数値の合計(SUM値)を自動的に算出する機能。
#NAME?構文内で何かを修正する必要があることを示すエラー記号。主に数式名に入力ミスがあるときに表示される。
#VALUE!入力した数式または参照先のセルに問題がある場合に返されるエラー記号。計算する元データに不適切な値が入っていると表示されやすい。