2022年11月の登場から話題となっているChatGPTですが、チャットサービスだけでなくアプリ開発を行うことも可能です。システム開発の経験やプログラミングの知識が無くても、ChatGPTに質問することで、適切な回答を得ることができます。ChatGPTをうまく活用すれば、初心者でも簡単にアプリ開発が可能となるでしょう。

この記事では、ChatGPTを活用してアプリ開発を行う方法について紹介します。

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ChatGPTとは?

chatgpt アプリ開発

ChatGPT(チャットジーピーティ)とは、2022年11月に登場した対話型のチャットサービスです。アメリカのOpenAI社が開発しています。

ChatGPTは人工知能が使用されており、人と対話しているような自然な受け答えが可能です。対応言語も日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、韓国語、中国語など多数に対応しています。

例えば調べたいことをテキストで入力すると、回答がChatGPTから返ってきます。。ChatGPTはインターネット上にある大量のデータを常に学習しており、さまざまな質問に対して、ユーザーが得たい情報を的確に回答できます。

ユーザーと過去にやり取りした内容も記録しており、過去の記録から自然な会話を成立させることが可能です。ChatGPTは誰でも無料で利用することができ、2022年11月のリリースから2ヵ月後には1億ユーザーを超えている勢いです。

出典:Chat GPT日本サイト

ChatGPTを活用したアプリ開発方法

開発の導入としては、作りたいアプリケーションの要件をChatGPTから得ることです。ChatGPTに対して「プロのシステムエンジニア」という役割を与え、初心者であるユーザーに教えてもらうという形で進めていきます。

導入時のポイントは、アプリケーションに求められる機能や性能などを文章化して明確にすることです。必要な機能は、最初の段階で決めておくことが大切となります。ChatGPTから満足した回答を得られない場合は、具体的な質問を入力するようにすると良いでしょう。

システム設計

アプリケーションの要件が定まった後は、具体的な処理を決めたり、画面を決めたりする設計を行います。設計とは、どのような仕組みで要件を実現するのかを決める部分です。例えばアプリケーションに入力フォームやボタンを配置した画面が必要な場合、それらの配置などを決めるために画面設計を行います。画面設計とは、アプリケーションで使用する画面の数を決めたり、種類を決めたりすることです。

ChatGPTに必要な画面を質問することで、画面数や種類を得ることができます。また機能ごとに画面を分類することも可能です。画面の数と種類が決定すれば、アプリケーションの開発時間がどれくらいかかるかおおよその目安となるでしょう。

また多くのアプリケーションでは、複数のデータを扱うことが考えられます。例えばユーザーIDや名前、メールアドレスなどです。開発しようとしているアプリケーションに、どのようなデータが必要でどのような構造で管理していけば良いか、ChatGPTに質問することで回答が得られます。関連する異なるデータ同士を、ChatGPTが明示することも可能です。

用語説明
画面ユーザーが操作するための入力フォームやボタンを配置した、アプリケーションの画面です。
画面設計画面に表示する項目の種類や配置を決めることです。
システム設計アプリケーションの仕様や機能を洗い出し、どのような方法で実現するかを決めることです。

環境構築

アプリ開発する場合、プログラミング言語の選択が必要です。初心者の場合、シンプルな記述で簡単に動作確認が行える「Python」を利用する方法があります。Pythonは汎用性が高いため、幅広い用途で使用されています。AIの開発にも利用されており、ChatGPTもPythonで開発されたサービスです。

Pythonの環境を構築する場合、ライブラリのインストールやOpenAIのAPIキーの設定などを行う必要があります。ChatGPTに環境構築方法を質問することで、作り方を教えてもらうことが可能です。

用語説明
プログラミング言語コンピュータに対して命令する際に使用する言語のことです。
Python(パイソン)Web開発などに利用される汎用的なプログラミング言語のことです。
ライブラリプログラミング言語で使用する命令を集約したものです。
OpenAIのAPIキーOpenAI社が提供するAPIを利用するための認証情報のことです。アプリからChatGPTを利用する際にAPIを使用します。

アプリケーションの実装

ChatGPTを利用することで、プログラムコードを生成することが可能です。ChatGPTに生成してもらいたい処理を問い合わせることで、プログラムコードが得られます。得られたプログラムコードを、開発環境に貼り付けてアプリ開発を進めます。

ChatGPTに問い合わせる際は、具体的な処理内容を伝えることが重要です。具体的な情報を元に、ChatGPTは正確なプログラムコードを生成することが可能となります。

ChatGPTを利用すれば、プログラミングの知識が無くてもアプリケーションの実装が可能です。そのためプログラミング言語の種類を問わず、さまざまなアプリ開発が可能となります。従来であれば、使用するプログラミング言語に精通したプログラマを確保する必要がありました。しかしChatGPTを利用することでその必要が無くなり、アプリ開発が手軽に行えるようになっています。

アプリケーションの実行

アプリケーションの実装が完了したら、実際にアプリケーションを起動して動作確認を行います。画面イメージの変更や色の変更などプログラムを変更したい場合、ChatGPTに変更の内容を問い合わせることで回答を得ることが可能です。提示されたプログラムコードに書き換えることで、変更ができます。

関連記事:【2023年最新】OpenAIがChatGPTのAPIを提供開始!利用手順や料金をわかりやすく解説

ChatGPTを利用したアプリケーションの活用事例5選

chatgpt アプリ開発

ChatGPTは、さまざまなアプリケーションに活用することが可能です。ChatGPTの得意な機能として「言語生成」「質問応答」「言語理解」「文章分類」「チャット」などがあります。これらを利用することで、さまざまアプリケーションを開発することが可能です。

チャットボット

チャットボットとは、AIを利用した自動会話プログラムのことです。オンライン上でユーザーからの問い合わせや質問に対して、自動で応答するシステムとなります。ChatGPTとチャットボットを連携させることで、大規模自然言語処理を活用し自然な会話や雑談を行うことが可能です。大規模自然言語処理とは、テキストデータを大量に使ってトレーニングし、自然な会話を実現するためのデータになります。

チャットボットは、決められたシナリオに従った応対しかできません。しかしChatGPTと連携することで、シナリオに無い内容に対しても応答することができます。

チャットボットは、ChatGPTと連携することでユーザーからの問い合わせや質問に対する応答の幅を広げることが可能です。

参考サイト:FirstContact「AIを搭載した接客・追客型チャットボット

コンテンツ制作

ChatGPTを活用すれば、Webコンテンツを制作することが可能です。Webコンテンツには記事制作やクイズ制作、説明文制作などのさまざまなものがあります。ChatGPTを用いることで、容易に作成することが可能となるでしょう。

ChatGPTは、文章を要約することが得意です。長文をChatGPTに与えることで、要点をまとめた文章に要約することができます。そのためコンテンツ制作においては、概要だけを説明した文章が必要です。ChatGPTを活用すれば、コンテンツの概要を簡潔にまとめることが可能となります。

参考サイト:EC Work「話題のChatGPTはコンテンツ制作の現場で使えるのか

翻訳機能

ChatGPTは、英語や日本語だけでなく多くの言語に対応しています。そのため、あらゆる言葉を翻訳することが可能です。翻訳機能としてChatGPTが利用される機会が多いと言えるでしょう。ChatGPTは話し言葉も理解することができるため、話し言葉から話し言葉に正確に翻訳することが可能となっています。

参考サイト:ピクセラグループ「ChatGPTの翻訳機能のデバイス化」 

自動応答サービス

自動応答サービスは、電話をかけてきたユーザーとの会話が行えるアプリケーションです。サービス担当者が居なくても、ユーザーへの応対が可能となっています。

チャットボットはテキスト文章でのやり取りだったのに対し、自動応答サービスは会話でのやり取りです。ChatGPTと連携することで大規模自然言語処理を利用し、自然な会話を行うことができます。音声でChatGPTの機能を利用することができるため、カスタマーサポートやオンライン相談などが可能になると言えるでしょう。

参考サイト:Zendesk「生成AI(ジェネレーティブAI)とは

eラーニング

eラーニングとはスマートフォンやタブレット、パソコンでインターネットを利用して学習に取り組む形を指します。学習管理システムを利用している場合が多いようです。eラーニングにおいても、ChatGPTと連携することが可能となります。

例えばテストの添削や解説、苦手ポイントの提示など、ChatGPTを利用することで対応することが可能です。講師側の負荷軽減や、生徒側の利便性の向上などが期待できます。

参考サイト:株式会社デジタル・ナレッジ「ChatGPTを用いた「穴埋め問題」自動生成アプリ

ChatGPTにプログラムを書かせる方法

chatgpt アプリ開発

ChatGPTにプログラムを書かせる場合、ソフトウェアの仕様をChatGPTに入力して解釈させることが必要です。特定の言語を使用するなどの条件がある場合は、情報として一緒に入力します。ソフトウェアの仕様と条件をChatGPTに入力することで、サンプルのプログラムコードを自動で生成することが可能です。

また既に作成しているプログラムコードのバグ修正や最適化を自動で行うこともできます。処理速度を高めたり、消費メモリを少なくしたりなど、プログラムコードの改善を行うことも可能です。

プログラミングの知識が無くてもプログラムコードを自動生成することができるため、簡単にアプリケーション開発が行えます。

関連記事:【2023年最新】OpenAIのAPIは無料?APIキーの発行手順や利用料金を解説します!

よくある質問

ここではChatGPTを活用したアプリ開発に関して、よくある質問をまとめています。一度目を通しておくと良いでしょう。

ChatGPTのAPI利用方法を教えてください。

ChatGPTのAPIとは、アプリケーションにChatGPTを組み込むときに使用するサービスです。API(Application Programming Interface)とは、別のアプリケーションの機能を利用する際に使用する処理や命令になります。

ChatGPT APIを利用する場合、OpenAIのホームページにて手続きが必要です。具体的にはアカウント登録し、APIキーを取得することで利用可能となります。プログラムコードからChatGPT APIを呼び出す場合、予めOpenAIのライブラリをインストールしておくことが必要です。プログラムコードに取得したAPIキーを記載することで、ChatGPT APIを呼び出すことができます。

ChatGPTでアプリケーションを作成する際に利用する開発言語は何ですか?

ChatGPTを利用してアプリケーション開発を行う場合、使用できる開発言語は複数あります。主に使用可能な言語は、次の通りです。

  • Python
  • Java
  • JavaScript
  • Swift
  • Kotlin
  • C#
用語説明
Pythonシンプルな命令を使用した汎用的なプログラミング言語です。自動化やWeb開発、人工知能データ分析などを行うことが可能になります。
Javaさまざまなプラットフォームで動作可能なプログラミング言語です。パソコンやスマートフォン、家電など、さまざまな分野で使用されています。
JavaScriptWebサイトで動きを表現する際に使用するプログラミング言語です。パソコンやスマートフォン、サーバーなどで動作するアプリ開発に使われることもあります。
SwiftApple社が作成したiOS向けのアプリを開発するためのプログラミング言語です。オープンソースのため、プログラムコードが公開されています。
KotolinAndroidアプリを開発するためのプログラミング言語です。シンプルな記述でプログラミング可能なため、より速くアプリケーション開発が可能となります。
C#拡張性や再利用性、独立性が特徴のプログラミング言語です。オブジェクト指向言語の一つになります。

ChatGPTで開発をしたいのですが参考になるサイトはありますか?

ChatGPTでアプリ開発する際に参考となるサイトは、次のものがあります。

まとめ

今回は、ChatGPTを活用してアプリ開発を行う方法について紹介しました。ChatGPTを活用すれば、プログラムコードを自動生成してくれるため、プログラミングの知識が無くてもアプリ開発が可能です。アプリ開発が身近な仕事になると言えるでしょう。

またプログラムコードだけでなく、システム開発時の「要件定義」「設計」「詳細設計」「テストリスト」などの作業もChatGPTが利用できます。漏れの無い要件定義が行えたり、画面設計やデータ設計が行えたりすることが可能です。ChatGPTでアプリ開発を行ってみたい方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

ChatGPTアプリ開発に関する重要用語

ここでは、ChatGPTのアプリ開発の重要用語について説明します。

用語説明
ChatGPT対話型のチャットサービスでアメリカのOpenAI社が開発した。人と対話しているような自然な受け答えが特徴です。
ChatGPT APIアプリケーションにChatGPTの機能を搭載させる際に使用するサービスです。