2022年11月にリリースされたChatGPTは、会話形式のAIチャットサービスです。ChatGPTは高度なAIを搭載して、自然なコミュニケーションができるのが魅力であり革新的なサービスとして注目を集めました。ChatGPTにはソフトウェアやアプリケーションとプログラムをつなぐ機能である「API(Application Programming Interface)」が搭載されており、まとめて「ChatGPT API」と呼ばれることも多いです。
今回は、ChatGPT APIをなるべく安価に使う方法を解説します。多様な場面で使えるChatGPT APIを使いこなし、業務効率化や新たなアイディアの発見に活かしましょう。
ChatGPT API料金の詳細と計算方法
ChatGPT APIの使用料は定額ではなく、使う人により異なります。ここではChatGPT API料金の詳細や計算方法を解説します。
関連記事:【2023年最新】OpenAIがChatGPTのAPIを提供開始!利用手順や料金をわかりやすく解説
必要トークン数と料金の関係
ChatGPT APIの料金は、使用するトークン数により変動します。トークンとは、ChatGPT APIでテキストを処理する際の基本単位のことです。公式サイトでは1,000トークンあたり0.002ドルと記載されており、トークン数が多ければ多いほど料金が高くなるので注意しましょう。
膨大なテキスト処理を高頻度に実行していたり、複数人が同じアカウントを使っていつの間にか処理数が多くなると、想定外の金額が請求される場合があります。
上記のように公式サイトで記載されている通り、1,000トークンは英語約750単語に相当します。このボリュームで35トークンなので、予算設定するときの参考にしてみましょう。
利用制限と従量課金の適切な管理
ChatGPT APIでは、使用するトークンの上限を設定することが可能です。「気づかないうちにトークンを使いすぎてしまった」「トークンについてよく理解しないまま高額を請求されて困った」などのトラブルを未然に防ぐことができるので、予算に合わせて設定しておきましょう。誤って大量のデータを送信してしまうなどヒューマンエラーの予防にも最適です。
ユーザーダッシュボードから現段階での料金をチェックできるので、気になる方は定期的に確認しましょう。ユーザーダッシュボード上にはどれだけのトークンを使用してどの程度の料金になるかシミュレーションできる機能が搭載されており、「今くらいの処理ボリュームでいくら発生する?」などの疑問も解消できます。あらかじめ予算を決めておけば利用制限もかけやすく、従量課金なため適切な管理もしやすくなります。
日本語対応における注意点とトークン消費
ChatGPT API利用に必要なトークン数は、処理を依頼するテキストのボリュームやキーワード数により変動します。ただし日本語の場合、トークン数が多くなりやすいので注意しましょう。
例えば英語の「Hello」は1トークンで処理できますが、日本語の「こんにちは」は5トークン必要です。英語は原則ひとつのキーワードごとに1トークンである一方、日本語のひらがなやカタカナは1文字1トークン、漢字は1文字2~3トークンで換算されます、そのため、日本語は英語よりトークンを消費しやすく、その分料金も高くなるので注意しましょう。
料金節約のための活用方法と設定
ここでは、ChatGPT API利用にかかる料金を節約する方法を解説します。具体的な設定方法から細かなコツまで紹介するので、ご参照ください。
上限設定で無駄な課金を抑える方法
予算の範囲内でChatGPT APIを使いたい場合、事前に利用制限を設けておくのがおすすめです。
設定ページの「Usage limits(利用制限)」にある「hard limit(上限値))」に、予算上限額を入力しましょう。「soft limit(制限値)」に入力した金額を超えるとアラートが出るようになるため、「上限が近いタイミングで知らせてほしい」という場面で便利です。
英語と日本語の違いを理解し、トークン消費を最適化
同じ文章でも英語より日本語の方が多くトークンを消費してしまうため、可能な限り英語に翻訳してから処理するなど工夫することが大切です。翻訳にChatGPT APIを活用したい場合でも、「英語→日本語」で翻訳するなどひと手間加えれば高額になりすぎることはありません。
その他、下記のような対策でトークン消費を抑える方法もあります。
- 質問文をシンプルかつ短くする
- リクエストに含める会話履歴に制限をつける
質問文をシンプルかつ短くできれば文字数自体を削減できるため、その分消費トークンも少なくなります。ChatGPT APIでは過去の会話履歴に基づいて処理内容を検討する機能が搭載されていますが、参照会話数を制限すればトークン消費も抑えられるので試してみましょう。会話でのコミュニケーションではなく単発の処理等を依頼する場合、過去2~3回のやり取り分だけ参照してもらえば十分なケースも多いです。
ChatGPTのアカウント作成方法
ここでは、ChatGPTのアカウント作成方法を解説します(本記事ではWeb版で解説)。登録は完全無料なので、金銭的な負担もありません。有料を希望する方は、登録後に変更しましょう。
【1】ブラウザでChatGPTのログイン画面にアクセスします。既にアカウントを持っている方は「Log in」を、これからアカウントを作成する方は「Sign up」をクリックします。
【2】「Email address」の欄に、自分のメールアドレスを入力します。その他、Googlelアカウント・Microsoftアカウント・Appleアカウントと紐づけることもできます。今回は、メールアドレスで登録する手法を解説します。
【3】パスワードを設定します。少なくとも8文字以上のパスワードにする必要があります。
【4】認証用メールが届くので、入力したメールアドレスの受信ボックスをチェックします。問題なくメールが届いていれば、「Verify email address」をクリックします。
リンクは5日で期限切れになるので、早めに認証を進めましょう。万が一期限切れになった場合でも、同じメールアドレスで再度登録を試みることができます。
【5】氏名・組織名・誕生日を入力します。組織名の入力は必須ではありませんが、そのままアカウント名になるので希望に応じて設定しましょう。
誕生日は「dd/mm/yyyy」式で入力する必要があります。2023年6月1日生まれの方であれば、「01/06/2023」と入力します。
【6】電話番号の認証に進みます。初期設定が日本になっているので、「+81」は削除せず、続きから電話番号を入力して問題ありません。
【7】登録した電話番号宛に、ショートメールで認証番号が届きます。同じ6桁を入力して、電話番号認証を完了させます。
【8】無事にアカウント登録が完了します。各種設定は、右上の「Personal」から変更できます。
関連記事:【初心者向け!】ChatGPTとは?日本語での表示・アカウント作成・ログイン方法を解説!
よくある質問
ChatGPT APIの料金に関して「よくある質問」を紹介します。
ChatGPT APIの利用料金はいくらですか?
ChatGPT APIの利用料は従量課金制で決まり、1,000トーンあたり0.002ドルです。文章が長くなればなるほど消費トークンが増えるほか、英語か日本語かなど言語モデルに応じて消費トークン数は変動します。
ChatGPT APIの無料の期限はいつまでですか?
初めてアカウントを作成したときに、無料で使える5ドル分のクレジットがもらえます。ただし利用期間は3ヶ月と決められているので、期限切れにならないよう使いましょう。
まとめ
ChatGPT APIは、情報リサーチ、翻訳、質問、会話、文章要約などさまざまなコミュニケーションができるツールです。便利なのでつい使いすぎてしまいがちですが、従量課金制のため使用量次第では高額になってしまう点に注意しましょう。
予算を超えたくないときは利用制限をかけたり、日本語ではなく英語を使ってトークン数を削減したり、節約の工夫が必要です。
ChatGPT API料金に関する重要用語
用語 | 意味 |
ChatGPT | 2022年11月にリリースされた会話形式のAIチャットサービス。さまざまな質問や要望に対して回答の自動作成・文章要約・アイディアの提案ができるツール。 |
API(Application Programming Interface) | ソフトウェアやアプリケーションとプログラムをつなぐ機能。 |
トークン | ChatGPT APIでテキストを処理する際の基本単位。 |