従業員を雇い、給料を支払っている企業には、労働基準法上必ず従業員の勤怠管理をする義務が課せられています。出勤日数だけでなく、出退勤の時間や有給の使用日数を正確に把握し、正しく給与に反映することは企業の信頼性にもつながるので徹底しておきましょう。

今回は、Notionを使った勤怠管理手法について解説します。コラボレーションツールでもあるNotionは勤怠管理用のデータベースを構築することもできるので、便利なシステムとしてお役立てください。

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Notionで勤怠管理を始めるための準備

notion 勤怠管理

まずは、Notionで勤怠管理を始めるための準備から解説します。以下の設定さえ完了してしまえば、あとは自社の勤務形態に応じたカスタマイズをしていくだけなので、早めに完成させてしまいましょう。

Notionで勤怠管理を行うための基本的な設定

Notionを勤怠管理ツールとして使う場合、基本的には以下のステップでベータベースの基本を構築していきます。

  1. NotionのWebサイトまたはアプリからアカウントを作成する
  2. 左側のサイドバーで「+」をクリックして、新しいページを作成する
  3. 新しいページ内で、「データベースを追加」を選択する
  4. 必要な情報を管理するために、プロパティを設定する
  5. 登録したい勤怠情報に合わせて項目を設定する
  6. 勤怠情報を入力・インポートする

なお、Notionのボタンを使えばタイムカード機能を付与することも可能です。任意のデータベースの指定したプロパティに対し「@自分」や「@今」「@今日」などを使うことで、ボタンをクリックした人や日時を反映できるので活用してみましょう。外回りの外勤社員やテレワーク社員など、オフィスに出社しない働き方の多い企業にもおすすめです。

勤怠管理に必要なテンプレートの作り方

【1】いずれかのデータベースを開き、右上にある青い「New(新規)」ボタン右側にあるドロップダウンをクリックします。開いたメニューのなかから「New Template(新規テンプレート)」を選択します。

notion 勤怠管理

【2】新しいページからテンプレートを作成することも可能です。データベースのテンプレートをまだ作成していない場合や、新規でNotionを使い始める場合は、新しいページから作成しましょう。新しいページの下部にある「New Template(新規テンプレート)」をクリックします。

notion 勤怠管理

【3】テンプレートを作成するとき、データベースの位置を示すバーがページ上部に表示されます。ここでテンプレートのプロパティを定義します。定義できるプロパティは、下記の通りです。

  • Priority(優先度)
  • Product manager(プロダクトマネージャー)
  • Timeline(タイムライン)
  • Assigned(担当者の割り当て)
  • Created Time(テンプレートの作成日時)
  • Last Edited Time(テンプレートの最終編集日時)
  • Status(ステータス)
  • Tags(タグ)

「Created Time(テンプレートの作成日時)」と「Last Edited Time(テンプレートの最終編集日時)」は自動入力されるので、特別なこだわりがなければそのまま登録して問題ありません。テンプレートにタグをつけてジャンルごとに管理したり、ステータスや担当者ごとにグルーピングしたりする際は、プロパティを細かく設定しましょう。

notion 勤怠管理

【4】ページのタイトルがそのままテンプレートのタイトルとして使われるため、用途に応じて設定します。

日付、時間、ステータス(出勤・退勤)などのプロパティを作成

勤怠管理用のデータベースにおすすめのプロパティとして、以下が挙げられます。

  • 出勤時刻
  • 退勤時刻
  • 総勤務時間(総労働時間)
  • 残業時間(時間外労働の時間)
  • 深夜労働時間
  • 休日出勤の労働時間
  • 有給休暇の日数・時間数
  • 欠勤数
  • 出勤日数
  • 早退・遅刻日数
  • 有給残日数

出勤・退勤時刻を示すタイムカードとして使用する方法もありますが、後々給与計算をすることを考えると、労働時間や残業時間も自動的に算出されるスタイルにするのが便利です。その他、人事評価や賞与査定に使うことも前提に、欠勤数などの把握もしておくとよいでしょう。

Notion勤怠管理システムの便利な使い方

notion 勤怠管理

最後に、Notion勤怠管理システムの便利な使い方を紹介します。素早く便利なテンプレートを作りたいときや、使い勝手の良い勤怠管理システムを目指すときにご参考ください。

データベースのテンプレートを使ってシステムを簡単に作成

notion 勤怠管理

Notionのユーザーが作成した勤怠管理用のテンプレートを活用し、システムを簡単に作る方法があります。既にテンプレートとして出来上がっているため、細かなカスタマイズだけですぐに使い始められるのがポイントです。

無料で公開しているものから、有料で販売しているものまでタイプもさまざまなので参考にしてみましょう。

出勤・退勤時間の自動記録機能の導入

notion 勤怠管理

ボタンブロックからページを追加し、ボタンをクリックするだけで出勤・退勤を記録をつけられるように工夫するのもおすすめです。出勤時刻(または退勤時刻)に「@今」をつければ、ボタンをクリックした日時が自動的に記録されます。クリックしたユーザー名と紐づけておけば、タイムカードとして使えます。

休暇管理やリモートワークの記録方法

プロパティを追加して、勤務形態を記録する方法もあります。ドロップダウンの選択式にしておけば、「出勤」「リモートワーク」「外回り」「出張」などの選択肢のなかから今日の自分の働き方に合ったものを選択できます。働く時間や場所、休暇の取り方などを柔軟に選べるフレキシブルワークを導入済みの企業で使いやすく、多様な働き方を促進することにもつながります。

また、「出張」ステータスのある日は新幹線やホテル代など経費精算の必要性があることから、自動的にポップアップを表示するなど新たな機能を追加するのもおすすめです。労務管理だけでなく経理の業務効率にもつながるので、自社の働き方に合わせてカスタマイズしてみましょう。

まとめ

Notionでの勤怠管理は、「安価」「簡単」「便利」を叶える手法でもあります。勤怠管理専用のツールより安く、かつ自由にカスタマイズしながら運用できるので、フレキシブルワークを導入している企業にもおすすめです。

正確な勤怠管理ができると、正確な給与支払いや労務管理にもつながります。自社のリスクマネジメントのひとつとして、テンプレートやデータベースを活用してみましょう。

Notion勤怠管理に関する重要用語

用語説明
Notion「The all-in-one workspace」を謳う多機能ワークスペースサービス。メモ・ドキュメント・タスク管理の他、プロジェクト管理・スケジュール管理・ガントチャートなど機能が多数搭載されています。
NotionのテンプレートNotion上に登録されてるテンプレートであり、何枚もコピーすることでさまざまな用途において利用できる。
Notionのデータベーステンプレートページ自体をテンプレート化する機能。頻繁に使う日報や議事録などのテンプレート作成に便利。
テンプレートボタンページ内において同じブロックをスムーズに作成できるボタン。同じページ内で同じブロックを複数作りたいときに便利。
勤怠管理企業が従業員の勤務状況を把握・管理すること。労働基準法で定められており、企業の使用者に課された義務でもある。