Excelのワークシートを開こうとしても表示されない場合、「データが破損した?」「再度ゼロから作り直すしかない?」と考えたことはないでしょうか。Excelのワークシートは、非表示になっていたりウインドウが最小化されていたりするだけな可能性があります。まずは、焦らずExcelのワークシートが表示されない原因を探り、対処法を見つけましょう。
この記事では、Excelのワークシートが表示されない場合の対処法を解説します。表示や非表示をVBAで実行する方法も紹介するので、参考にしてみましょう。(本記事では、Microsoft Excel 2021を利用)
Excelのワークシートが表示されないときに行うべき対処法
Excelのワークシートが表示されない理由として、下記4つが挙げられます。
ワークシートが全てグレーになっている場合
【1】ワークシートが全てグレーになっている場合、「表示」タブ内にある「再表示」をクリックします。
【2】再表示の候補となるワークシート名が表示されるので、選択して「OK」をクリックします。
【3】該当のワークシートが再表示されます。またはショートカットキー「ALT」+「W」+「U」で再表示させることも可能です。
ワークシートが非表示になっている場合
【1】ワークシートが非表示になっている場合、ワークシート名の上で右クリックし、「再表示」を選択します。
【2】再表示の候補となるワークシート名が表示されるので、選択して「OK」をクリックします。
【3】ワークシートが再表示されます。
関連記事:Excelで行や列を一括で再表示できる? マクロで仕事を効率化!
ウィンドウが最小化されてワークシートが表示されない場合
ウィンドウが最小化されてワークシートが表示されない現象は、Excel2013以降では発生しません。Excel2010以前の場合、左下の「最大化ボタン」から再表示します。
Excel2013以降であれば、複数のExcelを開くと別ウィンドウで表示されます。そのため、ウィンドウが最小化されてしまうことはありません。
ワークシート名が表示されていない場合
ワークシート名が表示されておらず、複数あったはずのシートを閲覧できない場合は、下記の方法を試します。
【1】Excel左上にある「ファイル」をクリックします。
【2】「オプション」をクリックします。
【3】「詳細設計」からスクロールし、下部にある「シート見出しを表示する」のチェックボックスを入れます。
【4】ワークシート名が表示されます。
ワークシートが隠れている場合
【1】ワークシート数が多いと、ワークシート名が隠れてしまうことがあります。上記では、シート9までしか表示されていません。
【2】シート10以降を表示したいときは、左端にある「<」「>」で移動します。または右端にある「…」からも1シートずつ移動できます。
【3】シート10以降も表示されるようになりました。
ワークシートの表示・非表示をVBAで行う方法
ここでは、ワークシートの表示・非表示をVBAで行う方法を解説します。
ワークシートを非表示にする方法
最も左のワークシートを非表示にする場合、下記のいずれかを実行します。
Sheets(1).Visible = xlSheetHidden
1番左のワークシートを非表示
Sheets(“Sheet1”).Visible = xlSheetHidden
ワークシート「Sheet1」を非表示
なお、「Sheets」にすると全てのワークシートを取得し、最も左のワークシートのみを非表示にします。下記のように「Worksheets」にすれば、グラフシートを除いて最も左のワークシートのみを対象にしてくれるので、使い分けましょう。
Worksheets(1).Visible = xlSheetHidden
1番左のシートを非表示
Worksheets(“Sheet1”).Visible = xlSheetHidden
シート「Sheet1」を非表示
ワークシートを完全に非表示にしたいときは、下記を使います。
Worksheets(1).Visible = xlSheetVeryHidden
完全に非表示
Worksheets(“Sheet1”).Visible = xlSheetVeryHidden
ワークシートを表示する方法
ワークシートを表示するときは、下記のいずれかを実行します。
Sheets(1).Visible = xlSheetVisible
1番目のワークシートを表示
Sheets(“Sheet1”).Visible = xlSheetVisible
ワークシート「Sheet1」を表示
xlSheetVeryHiddenを使って完全に非表示にしたワークシートは、Excelの操作から表示できなくなります。上記の再表示用VBAを使い、表示しましょう。
関連記事:【2023年最新】仕事に役立つExcelの関数3選|SUMやVLOOKUPなどを解説!
よくある質問
最後に、Excelのワークシートが非表示になることに関して「よくある質問」を紹介します。
Excelを開いてもワークシートが表示されない時があるのですが、なぜですか?
Excelを開いてもワークシートが表示されない原因として、下記が挙げられます。
- ワークシートが全て非表示になっている
- 特定のワークシートだけ非表示になっている
- ワークシート名が非表示になっている
- ウィンドウが最小化されている(Excel2010以前のみ)
Excel2013以降であれば、1.2.3.いずれかの原因が考えられます。それぞれの原因に合った再表示法を試しましょう。
Excelで他のシートを閲覧出来ないので対処法を知りたいです。
Excelで他のシートを閲覧できないときは、ワークシートが非表示になっている可能性が高いです。
- シート名の上で右クリック
- 「再表示」を選択
- 再表示したいワークシートを選択
シート名自体が表示されていないときは、「ファイル」から「詳細設定」を開き、「シート見出しを表示する」を選択しましょう。
またはVBAを使って全てのワークシートを再表示するなどの対策もあります。
Excelのプログラムに問題がある可能性はある?
Excelのプログラムに問題がある場合、後進(アップデート)で解消できる場合が多いです。
【1】「ファイル」から「アカウント」をクリックします。
【2】「更新オプション」から「今すぐ更新」をクリックします。
【3】更新プログラムをダウンロードします。バックグラウンドでダウンロードしながらExcelを使えるので、隙間時間でダウンロードしておくとよいでしょう。
まとめ
Excelのワークシートが表示されないと、データの破損やトラブルではないかと慌ててしまう方も多いでしょう。
ワークシートが非表示になっているだけの可能性が高いので、まずは落ち着いて対処法を探すことが大切です。
ワークシートが全てグレーになっているのか、特定のワークシートだけが表示されないのかにより、対処法は異なります。本記事で紹介した内容をもとに、どのケースに当てはまるか確かめてみましょう。
Excelワークシートに関する重要用語
用語 | 意味 |
ワークシート | Excelにデータや数式を入力するためのシート。格子状に仕切られたセルが集まって構成されている。 |
VBA | 「Visual Basic for Applications」の略語。ExcelなどMicrosoft Officeアプリケーションの機能拡張に利用するプログラミング言語のこと。 |
非表示 | Excel上のシートやセルを一時的に見えなくする(非表示にする)ことです。データ自体を削除してはいないので、再表示すれば復帰できます。 |