近年、QRコードは生活のあちこちで見かける便利なツールとなりました。数字のみであれば最大7,089文字もの情報量を格納できる利便性と、スマートフォン等のカメラでサッと読み取るだけで情報にアクセスできる手軽さが評価され、今では多様な使い方がされています。

今回は、ExcelでQRコードを作成する方法を解説します。専用ツールを使わなくても簡単に成績できるので試してみましょう。

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QRコードとは?

excel qrコード

QRコードは「Quick Response Code」の略称であり、高速読み取りを重視したマトリクス型2次元コードのひとつです。1994年に株式会社デンソーウェーブにより開発され、1997年にはAIMIのITS規格に登録、2000年にはISO/IEC規格への登録を果たしました。

現在は膨大なデータを格納できるコードとして使われたり、URLの手入力なくスピーディーにアクセスするためのツールとして使われたりしています。

QRコードの特徴

QRコードの特徴として、以下が挙げられます。

  • 大容量のデータを小さなコードで表現できる
  • 小さなスペースでも掲示できて利便性が高い
  • 360度から読み取れる
  • 汚れ・破損に強い

QRコードで扱える情報は数字・英字・漢字・カナ・記号バイナリ・制御コードと多岐にわたるため、テキストメッセージを伝えることもURLやPDFなどへのアクセス元として使うことも可能です。バーコードと比較して10分の1程度のスペースがあれば掲示でき、パンフレットの隅や小さな商品・看板でも使いやすいことがメリットとなって急速に広がりました。360度どの方向からでも読み取ることができ、背景模様の干渉を受けないことも特徴です。

また、QRコードには自動修正機能が付帯しており、コードの一部が欠けてしまってもデータの復元が可能です。一部だけでも汚損・破損があると読み取れないバーコードより強いため、屋外での使用や持ち運びにも最適です。

QRコードの種類とそれぞれの特徴

QRコードには、種類ごとに特徴があります。

種類特徴
QRコード モデル1初めて作られたQRコードであり、最大バージョンは14 (73×73セル)で数字1167桁まで扱えます。
QRコード モデル2最大バージョンは40 (177×177セル)で数字7089桁まで扱えます。現在最も利用率の高いQRコードでもあります。
マイクロQRコード最大バージョンはM4 (17×17セル)で数字35桁まで扱えます。よりコンパクトなQRコードであり、スペースの限られている部分でも掲示できます。
rMQRコード狭いスペースに表示しやすい長方形のQRコード。R7×43(7セル×43セル)で数字12桁、最大のR17×139(7セル×139セル)で数字361桁まで扱えます。
フレームQRコードキャンバス部分に文字や画像を入れられるQRコードであり、販促物での利用率が高い。
SQRCデータの読み取り制限機能を持ったQRコードであり、プライバシー情報や社内情報管理での利用率が高い。

一般的に「QRコード」という場合、QRコード モデル2を表すことが多いです。しかし実際にはさまざまな種類のQRコードがあるので、用途に合わせて使い分けていきましょう。

ExcelでQRコードを生成する方法

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ここでは、ExcelでQRコードを生成する方法を解説します。Excelであれば初期投資がほとんどない状態でQRコードを作成できるので、専用ツールよりコストを削減できます。

サンプルQRコードを作成する

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【1】ExcelでQRコードを生成する場合、リボンに開発タブを追加する必要があります。Excelの「ファイル」タブから設定していきます。

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【2】左のタブにある「その他」から「オプション」をクリックします。

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【3】「その他のオプション」ウインドウが開くので、「リボンのユーザー設定」から「開発」のチェックボックスを入れて「OK」を選択します。

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【4】メインタブに「開発」が表示されるようになります。「挿入」から「コントロールの選択」をクリックします。

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【5】コントロールの選択ウインドウが開くので、「Microsoft BarCode Control 16.0」を選択して「OK」をクリックします。

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【6】作成するQRコードの大きさをドラッグで指定すると、サンプルコードが表示されます。

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【7】サンプルバーコードを右クリックし、「Microsoft BarCode Control 16.0オブジェクト」の「プロパティ」をクリックします。

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【8】Microsoft BarCode Control 16.0オブジェクトのプロパティウィンドウが開くので、「スタイル」を「QRコード」に変更します。データの確認などは用途に合わせて設定できますが、通常はデフォルトのままで構いません。

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【9】QRコードの作成が完了します。

QRコードにデータを埋め込む

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【1】サンプルQRコードはあくまでも「サンプル」であり、データが含まれていないためそのまま使用することはできません。データを埋め込むときは、サンプルQRコードの上で右クリックし、「プロパティ」を選択します。

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【2】プロパティダイアログボックスが表示されるので、Webサイト等のURLを埋め込みたいときは「Value」の項目に直接URLリンクを入力し、右上の「×」ボタンからウインドウを閉じます。

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【3】「サンプル」の文字が消え、データ埋め込み済みのQRコードとして使用できます。

セル内容を参照してデータを埋め込む

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【1】Exce内に入力されたURLやデータをQRコードに埋め込むことも可能です。

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【2】プロパティダイアログボックスにある「Value」ではなく「LinkedCell」を選択し、埋め込みたいデータやURLのあるセル番号を入力します。今回はG3にURLを入力してあるため、「G3」と入力すれば完了です。セル内容を参照してデータを埋め込む手法は、大量にQRコードを生成したいときに便利です。

よくある質問

ExcelにおけるQRコード生成に関して「よくある質問」を紹介します。

ExcelでQRコードを作成するにはどうしたらいいですか?

ExcelでQRコードを作成する際は、まず「開発」タブを表示しておく必要があります。デフォルトだと非表示になっていることも多いため、【ファイル】タブ→「オプション」→「リボンのユーザー設定」→ 「メインタブ」を選択→「開発」にチェックマークと設定を進めましょう。

Excelでバーコードを作成する方法は?

Excelでは、QRコードだけでなくバーコードも作成できます。「Microsoft BarCode Control 16.0」に設定するとデフォルトがバーコードになっているため、そのままデータを埋め込んで使いましょう。

開発タブ→「挿入」→「コントロールの選択」→「Microsoft BarCode Control 16.0」でサンプルバーコードが表示されます。

まとめ

QRコード生成専用のツールもありますが、少数であればExcelで十分生成できます。「開発」タブの表示さえしてしまえば後は数ステップで生成できるので、販促物やパンフレットへURLをつけてアクセスしてもらいやすくしたり、連絡先をQRコード形式にして名刺代わりにしたり、用途に合わせて活用しましょう。

その他、バーコードを生成することもできるので多様な使い方ができるのも利点です。

Excel QRコードに関する重要用語

用語説明
QRコードQuick Response Codeの略称。高速読み取りを重視したマトリクス型2次元コードのひとつ。
QRコード モデル1初めて作られたQRコードであり、最大バージョンは14 (73×73セル)で数字1167桁まで扱えます。
QRコード モデル2最大バージョンは40 (177×177セル)で数字7089桁まで扱えます。現在最も利用率の高いQRコードでもあります。
マイクロQRコード最大バージョンはM4 (17×17セル)で数字35桁まで扱えます。よりコンパクトなQRコードであり、スペースの限られている部分でも掲示できます。
rMQRコード狭いスペースに表示しやすい長方形のQRコード。R7×43(7セル×43セル)で数字12桁、最大のR17×139(7セル×139セル)で数字361桁まで扱えます。
フレームQRコードキャンバス部分に文字や画像を入れられるQRコードであり、販促物での利用率が高い。
SQRCデータの読み取り制限機能を持ったQRコードであり、プライバシー情報や社内情報管理での利用率が高い。