Googleスプレッドシートを使っている時に「セル内で改行できない」と悩んだ経験がある人は、一定数いるのではないでしょうか。
Googleスプレッドシートの改行方法を知っていると、文章や数値を打ち込む時に便利です。本記事では、WindowsやMac、スマホでGoogleスプレッドシートのセル内で改行する方法や、改行を削除する方法を紹介します。
Googleスプレッドシートはセル内で改行できる
Googleスプレッドシートは、セル内で改行可能です。Googleスプレッドシートは、Wordなどの文章作成ツールと同じように改行でき、整理された文章の作成やデータ管理ができます。
しかし、Wordは「Enterキー」を押すだけで改行できますが、Googleスプレッドシートのセル内で「Enterキー」を押すと、下段のセルに移り改行できません。
そこで、改行方法がわからなくなり困る人もいるでしょう。パソコンやスマホでGoogleスプレッドシートのセル内で改行する方法は、次の項で詳しく解説します。
【パソコン】Googleスプレッドシートのセル内で改行する方法
パソコンでGoogleスプレッドシートを使い、文章作成やデータ管理をする人も少なくないでしょう。
しかし、Wordなどとは改行方法が異なるので、困惑する人もいますよね。ここでは、Googleスプレッドシートのセル内で改行する方法をWindowsとMacに分けて紹介します。
Windowsで改行する場合
Windowsで改行する方法は、画像①〜②の流れで行います。
- 改行したいセルにカーソルを合わせます。
- 「Altキー+Enterキー」or「Ctrlキーl+Enterキー」を押します。
- 改行の完了です。
①
②
Windowsを使用している場合は、上記の流れで簡単に改行できます。
ただし、セルを選択して「Altキー+Enterキー」or「Ctrlキーl+Enterキー」の操作を行うだけでは改行できません。
改行したいセルを選択し、ダブルクリックしてカーソルを合わせた上で「Altキー+Enterキー」or「Ctrlキーl+Enterキー」を押さないと改行できないので注意しましょう。
Macで改行する場合
Macで改行する場合も次の流れで行います。
- 改行したいセルにカーソルを合わせます。
- 「Ctrlキー+Enterキー」or「Option+Enterキー」or「Command+Enterキー」を押します。
- 改行の完了です。
①
②
Macで、スプレッドシートのセル内で改行する方法は3つあるので、自分が押しやすい方法で改行しましょう。
関連記事:Googleスプレッドシートで拡大/縮小する方法は?
【スマホ】Googleスプレッドシートのセル内で改行する方法
スマホでGoogleスプレッドシートのセル内で改行する場合は「CHAR関数」を使用します。
- CHAR関数 =”文字列”&CHAR(10)&”文字列”
CHAR関数を使用した具体的な流れは、次のとおりです。
- 改行したいセルを選択しカーソルを合わせます。
- CHAR関数に「あいうえおかきくけこ」を当てはめると「=”あいうえお”&CHAR(10)&”かきくけこ”」となります。
- 関数に正しく当てはめると、改行の完了です。
Googleスプレッドシートは、パソコン同様スマホでも使用できます。パソコンとスマホのデータを共有させて、データを管理している人もいますよね。
パソコンとスマホでは操作方法も異なるので、スマホでの改行方法も理解しておくとデータ管理や文章作成をする上で便利です。
しかし、CHAR関数を使った改行方法は手間がかかるため、改行が必要な作業はパソコンで行うのが良いでしょう。スマホでGoogleスプレッドシートを使う場合は、上記の方法で改行してみてください。
Googleスプレッドシートの改行を削除する方法
セル内で改行した後に文章の構成やデータ管理上、改行の削除が必要になることもありますよね。
改行方法に加えて、削除方法もわかると文章作成やデータ管理の効率がアップするでしょう。ここでは、Googleスプレッドシートの改行を削除する方法を2つ紹介します。
置換で自動的に削除する
置換で改行を自動的に削除する方法は、画像①〜⑤の流れで行います。
- 「編集」を開き「検索と置換」をクリックします。
- 「検索」に改行の意味を持つ「\n」と入力します。
- 「正規表現を使用した検索」にチェックマークをつけると、自動的に「大文字と小文字の区別」にもチェックマークがつきます。
- 検索を「このシート」と選択して「すべて置換」をクリックします。
- 指定範囲の改行が削除されています。
①
②
③
④
⑤
置換を使って改行を削除する場合は、上記の方法で行います。ただし「このシート」ではなく「すべてのシート」と選択すると、指定範囲以外の改行も削除してしまうため、注意しましょう。
関数を使って削除する
関数を使って削除する場合は「SUBSTITUTE関数」と「CHAR関数」を使用します。画像①〜⑤の流れで改行を削除可能です。
- 「=SUBSTITUTE」と入力します。
- 改行を削除したいセルを選択し、必要な情報を打ち込むと「=SUBSTITUTE(A2, )」となります。
- 必要な情報を入力すると「=SUBSTITUTE(A2,CHAR(10),””)」
- 関数を正確に打ち込むと改行が削除されます。
①
②
③
④
関数を使い改行を削除する場合は、上記の流れで行います。「()」と「=」は半角でないと、正しく関数が正しく機能しません。関数を使っても改行が上手く削除されない場合は、「()」と「=」が全角になっていないかチェックしましょう。
なお、当サイトではスプレッドシートに関するさまざまな情報を発信しています。ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【初心者向け】Googleスプレッドシートの使い方を簡単に解説!
スマホ版Googleスプレッドシートでの改行・空白編集テクニック
Googleスプレッドシートは、スマートフォンでも編集できます。事前にGoogleスプレッドシートのアプリをインストールしておけば、パソコンを開けない場所でも作業できるので準備しておきましょう。
ここでは、スマホ版Googleスプレッドシートで改行を編集する方法を解説します。
改行・空白を含むセルのコピーや移動方法
【1】改行を含むセルをコピーしたい場合、対象のセルを長押しして「コピー」を選択します。
【2】コピー先のセルを長押しし、「貼り付け」を選択します。
【3】指定したセルに同じ内容がコピーされます。
セル内で改行する方法
パソコン版Googleスプレッドシートの場合、セル内で改行したいときは「Ctrlキー」+「Enterキー」または「Altキー」+「Enterキー」で対応できます。しかしスマホ版Googleスプレッドシートの場合、改行ボタンをタップするとひとつ下のセルに移動してしまうので注意しましょう。
【1】セル内改行したいセルを選択します。
【2】スマホ版Googleスプレッドシートでセル内改行したいときは、CHAR関数を使います。CHAR関数とは、文字コードに該当する文字を自動で返してくれる関数です。
「=”あいう”&CHAR(10)&”えお”」で、「あいう」と「えお」の間に改行を入れられます。
【3】確定するとCHAR関数が反映されています。
空白行を関数で削除する方法
【1】空白行を自動で検出し、削除したいときはQUERY関数を使用します。QUERY関数とは、特定の範囲において指定キーワードに合致するデータをピックアップする関数です。今回は、「空白行」を指定するために使います。
空白行のあるデータの隣に、QUERY関数用のチェック列を用意します。
【2】QUERY関数を入力します。QUERY関数の基本的な構文は、「=QUERY(データ,クエリ,[見出し])」です。
「=QUERY(B6:B14, “where B != ””)」で「B6からB14列における空白ではないセルを抽出する」という意味です。
【3】空白ではないセルだけが残されるので、空白行の検索と削除を同時に完了できます。
空白行をフィルタ機能で非表示にする方法
【1】空白行を含むデータ範囲をドラッグで選択し、右上の設定ボタンをタップします。
【2】「フィルタを作成」をタップします。
【3】ヘッダー部分にフィルタが追加されるため、右上のフィルタ設定ボタンをタップします。
【4】Googleスプレッドシートの下部に「品名」とヘッダー名が表示されるため、右端のフィルタ設定ボタンをタップします。
【5】「空白」のチェックボタンだけを外して、元の画面に戻ります。
【6】空白行が非表示になり、文字が入力されているセルのみが残ります。
【7】空白行だけを表示させたい場合は、フィルタ機能の設定画面で「空白」だけにチェックボックスを入れます。
【8】空白行だけが表示されるため、必要に応じて行ごと削除して整理整頓していきましょう。
よくある質問
Googleスプレッドシートのセル内改行に関して「よくある質問」を紹介します。
スプレッドシートのスマホで折り返し設定はできますか?
【1】Googleスプレッドシートで1つのセルに長い文章を入力すると、初期設定のままでは文字が横に表記されてしまい、セルの枠を超えてしまいます。折り返し設定したいときは、該当のセルを選択して「テキストとセルの編集」マークをタップします。
【2】テキストタブとセルタブがあるため「セルタブ」を選択し、下部にある「テキストを折り返す」をオンにします。
【3】テキストがセルの横幅に合わせて折り返し表示され、スマートフォン画面でも閲覧しやすくなります。
Googleスプレッドシートで改行するにはどうすればいいですか?
パソコン版のGoogleスプレッドシートで改行する場合は「Ctrlキー」+「Enterキー」もしくは「Altキー」+「Enterキー」で対応できます。複数回使用すれば改行の数が増え、文章と文章の間に間隔を置くこともできます。
まとめ
セル内で改行ができればデータの見栄えを整えることができ、一目でわかりやすい資料を作成できます。また、必要に応じて改行を加えたり、空白を削除したりして体裁を整えましょう。
また、Googleスプレッドシートはスマホ版アプリもリリースされているため、モバイル端末から編集することも可能です。パソコンを開けない環境にいる人や、出先で少しだけ編集したい人は活用しましょう。
スプレッドシート改行スマホに関する重要用語
用語 | 意味 |
「Altキー」+「Enterキー」 | Googleスプレッドシート上で改行するときのショートカット。(Windowsのみ) |
「Ctrlキー」+「Enterキー」 | Googleスプレッドシート上で改行するときのショートカット。(Windows・Mac両用) |
「Optionキー」+「Enterキー」 | Googleスプレッドシート上で改行するときのショートカット。(Macのみ) |
「Commandキー」+「Enterキー」 | Googleスプレッドシート上で改行するときのショートカット。(Macのみ) |
CHAR関数 | 文字コードに該当する文字を自動で返してくれる関数。 |
SUBSTITUTE関数 | セル内の文字を別の文字に置き換えることができる関数。 |
QUERY関数 | 特定の範囲において指定キーワードに合致するデータをピックアップする関数 |
フィルタ機能 | 特定の条件に該当するデータを絞り込んで表示する機能。 |